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海陽町に移住された方にインタビューしてみました!!【パート①】

みなさんこんにちは!総務課の大久保です。
今回は、以前、海陽町採用PR動画の際にインタビューさせて頂いた、グローバル教育支援事業アドバイザーの今井洋介さんへのインタビューの全貌をお伝えします。

今井さんは、昨年度より海陽町の教育委員会にてグローバル教育事業にご尽力頂いてます。

今井さんに、海陽町の魅力・海陽町の教育支援等についてインタビューしてみました。是非ご覧ください。


まず最初は、簡単に自己紹介をお願いします。

学校法人明泉学園から参りました今井と申します。
よろしくお願いいたします。

学校法人明泉学園は東京にある学校法人で、幼稚園から短大までを有する学校です。現在、教育委員会の方にグローバル教育事業の推進ということで派遣されて参りました。

海陽町に来ることになったきっかけを教えてください。

 2022年になりますが、私が前職で勤務していた学校で、子供たちや大人の方々を海陽町に連れてくるプログラムを作成しました。そのプログラムでは、子供たちや保護者の方々が海陽町の自然や文化に触れることができるように、年間4回の訪問を行いました。その年には約150人の方々が参加してくださり、それがきっかけとなりました。

東京の学校で働いていたため、都会では得られない本物の学びを提供したいという強い思いがありました。海陽町の豊かな自然環境と、地域の人々の温かさに触れることで、子供たちに貴重な経験をさせたいと考えました。

海陽町はグローバル教育を重要な柱としており、どのように子供たちにその教育を提供すべきか、次第にアドバイスを求められることが多くなりました。当時、私はLCA国際小学校の副校長を務めていたのですが、総務省の地域活性化企業人制度を利用して、2023年に正式に海陽町に赴任することになりました。

現在、教育委員会ではどのようなお仕事をされていますか?

海陽町には、幼・小・中の町立の学校と、県立の高校がありますが、そこで教育事業全般の推進に関わらせていただいています。また、外国人の方々と協力してグローバルチームとして仕事を進めています。

町の教育には3つの大きな柱があります。

1つ目はICT教育
2つ目はグローバル教育事業
そして3つ目は地元高校の育成事業です。

これらの取り組みは本当に素晴らしく、私も大変感動しました。

まず、1つ目のICT教育に関しては、全国的に「1人1台タブレット」というGIGAスクール構想が進められていますが、海陽町ではそれ以前から取り組まれていたことに驚きました。小規模校の特性を活かし、ドローンやVRゴーグルを使った授業など、通常の学校では導入が難しいような先進的な取り組みが行われています。最近では、そうした取り組みが評価され、文部科学省から表彰を受けた学校もあります。

2つ目のグローバル教育に関しては、多くの外国人スタッフが在籍しており、中学校卒業時には全員が英語で日常会話ができるようになることを目標としています。ただし、詰め込み式や押し付けの教育ではなく、楽しみながら自然な形で英語を身につけられるよう工夫されています。

私自身、東京でも同様の教育的チャレンジに取り組んできた経験があるため、海陽町の教育方針は私の教育観と非常に合致しており、現在の推進業務にもスムーズに取り組むことができています。このような環境があること自体が特徴的だと感じています。町で外国人の方と出会うと、子供たちが自然に手を振って会話を始めるような光景を目にします。これは、町の温かさと教育の取り組みの成果ではないかと思います。

3つ目の取組として、地元高校の育成補助があります。県立高校ですが、海陽町として支援をしています。学習支援やスポーツの支援、そして海外留学の支援などです。今年は国内留学というのも私の方で実施させていただいております。

このように、海陽町で過ごしながら、様々な場所とグローバルに関わっていくという特色ある取り組みを行っており、非常にユニークな点だと思います。こういった取り組みのおかげで、現在では県外からの生徒さんもたくさん来ていて、学年の中では3分の1くらいが県外生だというほど人気が出てきています。

海陽町のグローバル教育について、進んでいると思いますか?

そうですね。グローバル教育というのは一言で言うと様々な解釈があるのですが、1つ大きく重要なポイントは、単なる英語教育ではないということです。地球規模の視野、つまり世界の視点に立って物事を考えたりする、そういう姿勢をどう育てていくかがグローバル教育なのです。

そういう意味で、海陽町の雰囲気は非常に進んでいると思います。外国の先生方が身近にいらっしゃって、例えばお祭りなどのイベントでも、先日一緒に参加したのですが、出店の中にグローバルチームのスタッフがいて、そこに来たお子さんや大人の方々と交流があります。そこでの会話は英語になりますが、参加される方々は日本語で話すこともあります。

このような交流を通じて心の繋がりが生まれ、それが様々な場面で起こっています。つまり、単に英語を勉強するというよりも、自分の知り合いや友達、仲間として、自然な形で外国の文化を持つ方々がいるという環境が整っています。これは非常に進んだ環境だと考えています。

他の地域に比べて子育てする環境はいいと思いますか?

抜群にいいと思います。私は家族で移住してきたので、小学校の息子(今年小学6年生)と妻、そして愛犬と一緒に来たのですが、すごくいい環境だなと改めて感じています。

1つは自然環境です。こんなに美しい海があり、こんなに綺麗な川がある。住んでみて改めてその素晴らしさを実感しています。星空がすごく綺麗で、太陽が水平線に昇ったり、沈んだりする光景は本当に素晴らしいです。空気も綺麗だし、お水も美味しい。この自然環境は子育てにとても優れた環境だと思います。

そして、人々の温かさも素晴らしいです。移住者であっても温かく迎えてくださるような環境があるので、これも非常にありがたいです。私は子育てを考えた時に、環境が与えるものが大きいと思っています。その環境の中に、どういう人たちが関わっていくか、どういう自然環境があるかということも含めての環境なのですが、ここはすごく心地よいです。

私も東京で生まれ、東京や神奈川で長く仕事してきて、一時はハワイで仕事をしていた事もありますが、ここは抜群にいい環境だと思っています。

都会から海陽町に来られたということで、不便だと思う点はどうでしょうか?

そうですね、一つは交通の便です。というか、それが唯一かもしれません。やはり移動手段がどうしても車になりますので、例えば自転車でどこかに行こうと思っても、エリアが限られてしまいます。バスもたくさん出してくださっていますが、それでも時間に制約されます。自由に動き回るには、やはり車が一番便利です。

そうすると、特にお子さんが自分で出かけるのがなかなか難しいので、そういう意味では不便かなと思います。一方で、都市部では、なかなか家に帰ってこないとか、夜中まで何かをしていて巻き込まれてしまうという心配もあったりします。

そういう意味では、送迎の時間などが決められているということで、安心や安全が確保され、家族の時間も作れます。考えてみれば、この不便さも良いところなのかもしれません。

では次に、海陽町役場の一員としての立場からお聞きしたいのですが、海陽町役場の職員について、他の自治体と比べてどう感じますか?

私は現在、地域連携のプロデューサーという役職も務めているため、様々な地域の方々と接する機会があります。その中で、海陽町の職員の方々について感じることは、まず、この町の雰囲気を反映してか、非常に温かい方々が多いということです。

話をしていくうちに、徐々に親密になっていき、深く関わっていけばいくほどに、様々なことを自分事として考えてくださる感じがします。そういう意味で、とても温かく受け入れてくださる印象があります。

また、良い意味での緩やかさも感じます。もちろん、仕事はきちんとこなでしながらですが、その中にも余白があるというか、余裕を持っていらっしゃる方が多いように思います。社会の中で緊張感が高まりすぎる場面を特に都会で多く見受けるように思います。海陽町の適度な緩やかさは、人と人との繋がりを作り、仕事の充実感や幸せな生き方につながっているように感じます。

この雰囲気が役場の方々にも感じられます。それが海陽町の特徴の一つかもしれません。

今井さんが考える海陽町の最大の魅力は何でしょうか。

私は、町の人々と自然環境、この2つが織りなす雰囲気だと思います。1つに絞るのは難しいのですが、やはり人と環境があってこそ、海陽町の魅力が成り立つと考えています。

まず、環境そのものが素晴らしいと強く感じています。海、山、川という自然環境があり、その中にはお寺や神社など歴史的な建造物がたくさんあります。さらに、農業、漁業、林業といった生活に密着した基幹産業が存在し、それに加えて祭りなどの伝統文化を大切にする人々がいます。

これらがコンパクトなエリアに集約されており、1時間圏内で美しい山の滝から綺麗な海まで移動できるのは、奇跡的な環境だと思います。そこに住む人々は、人に優しく、地球と共生することに熱い思いを持っています。このような人々と出会えることも大きな魅力です。

私は長年、教育者として子供たちにどのような未来を描けばいいのかを探求してきました。その中で、子供たちや大人たちに気づいてほしいこと、私自身が気づくようになったことがたくさんあります。海陽町では、自然に触れたり、様々な人々と出会い、対話することで、数多くの気づきが得られます。これが海陽町の素晴らしい魅力だと感じています。

私の仕事やライフワークを通じて、この魅力をより強く感じるのかもしれません。私が主催するプログラムに参加する方々は、皆さん感動して帰られ、何度もリピートしてくださいます。それが私にとってもとても嬉しいことです。海陽町が、これからの未来を作る場所になるのではないかという期待も抱いています。

次に、海陽町の将来に向けて期待することは何かありますか?

はい、そうですね。私はまず、この海陽町が培ってきたものを大切に保全していきたい、守っていきたいという気持ちがすごくあります。ここで暮らしてこられた方々が作り上げてきたこと、築かれてきたことをきちんと大切にし、次につなげていきたいと思います。

当然、この街としては様々な発展があると思いますが、その中で今あるものをきちんと継承しながら発展していくことが大事だと考えています。今、私は教育委員会として、まさにそういったことに取り組んでいます。やみくもにたくさんの人に来てもらってにぎわうというよりは、海陽町の素晴らしさをきちんと伝え、理解してもらいながら守り、この街と自然のブランドをしっかりと確立していくことが重要だと思います。

既に大きなブランド力があると思っていますが、そういった形で街が発展していくことを願っています。海陽町は私にとって、たくさんの気づきのある学びの場、学びのフィールドです。自然と人が織りなすこの空気感を大切にしながら、海陽町のブランドがますます確立されていくと、とても素敵だと思います。

もう1つ、海陽町の水のすごさについて教えてください!

先日、東京に出張に行った際、海陽町の水のおいしさを再認識したのです。これが日常的に当たり前にあるって、本当に贅沢だなと感じたんです。もともと私は向こう(東京)で生まれ育ちましたが、海陽町の水は「ミネラルウォーターよりもきれい」と言われていますよね。最初はそのことに驚きましたが、実際に生活してみて、本当においしいと思いました。川に行くと、そこで川の水を直接飲むこともあり、そのたびに「こんなにおいしいんだ」と感じていました。

逆に出張で都市部に行った時、水のにおいを感じて飲みづらく感じることもありました。また、シャワーを浴びた時の肌の感触も少し違っていて、その違いに気づいた自分に驚きました。他の場所に行って初めて気づくことがあるんですね。

そんな風に感じた時、自然に「この水や自然をどうやって守っていくのか」という意識が芽生えるんですよね。家族や教え子たち、保護者の方々と話していても、自然とそのような話題になります。これこそ、海陽町での学びだなと感じています。

家族で楽しんだイベントについてですが、どれも楽しいです。特にお祭りがたくさんありますよね。移住してすぐに声をかけていただき、神輿を担いだり、だんじりに乗せてもらったりしました。通常であれば、こういった伝統的な行事に突然参加することは難しいと思うのですが、気軽に声をかけてくださり、仲間に入れていただけて本当にありがたかったです。息子や妻も、今は阿波踊りで太鼓や笛に挑戦させてもらっています。こうやって地域の一員になれることが、本当に嬉しいし、楽しいです。

先日のホタル祭りもすごく綺麗でした。自然の中で、みんなでホタルを見て、街の明かりをできるだけ暗くして、みんなが集まってくるその雰囲気も素敵でした。ホタルももちろん素敵ですが、それを囲むみんなの雰囲気がまた格別で、改めて幸せだなと感じました。

実は東京にもホタルはいるんですが、やっぱりこの雰囲気や環境は全然違いますね。都市圏で小学校の先生をしていたころ、子供たちと勉強したり、自然に連れて行ったりしたこともありました。しかし、こんなにたくさんのホタルが自然に飛んでいるのを見ると、本当に感慨深いです。驚きました。

ホタルがふわっと飛んでいく光景は、まるで本や文学作品、映画で見ていたようなもので、それが目の前にあるというのは本当に驚きです。

では最後に、他の都市から移住された方や移住を考えている方へのアドバイスを教えていただけますか?

まずは海陽町を実際に訪れていただくのがいいと思います。もちろん、人それぞれ価値観や考え方が違いますから、一概には言えませんが、ここに移住してきた方々と交流していると、同じようなものを大切にしているような方が多いように感じます。

それは先ほど話したような自然であったり、人であったり、最近の言葉で言うと「持続可能な社会」といったことに思いを持っている方々が非常に多い気がします。そういった雰囲気に触れてみて、ここの空気感が自分にとって魅力的かどうかを、まずは体感してみるといいと思います。

そういう意味で、ぜひ一度海陽町を体験していただきたいと思います。そこで「あっ」という気づきがあれば、間違いなくその方にとっては素晴らしい場所になるのではないでしょうか。